腫れ、ときどき胸騒ぎ

 誰に知られることもなく、人には人のいろいろな気持ちがそっと揺れ動く。互いの想いやりがすれ違う。けれどもね、今はどんなにすれ違っていたとしても、向かう先は同じところにあることを私は知っている。初々しくも焦れったいその結晶、それを私は道ばたの草のように、ひっそりと見守り続けている。
 地球に生きるうえで気圧で体調がブレるというのはなかなか困りものだ。耳に悩ましい低気圧が去ったあと、老廃物が蓄積して皮膚に吹き出物が出来てしまったみたいに、心の中にあるしこりのようなものが大きな吹き出物となって、腫れて膿んでいるような気持ちでいた。迂闊に触れたら痛くて、破裂しそうで。それでも、やまない吹雪は無いから、やがて腫れはひいていった。そうして今度は、肩に謎の湿疹が出来た。いまは少しずつ治ってきてるけど、この痒さもそのうち過ぎ去ってゆくでしょう、と楽観。季節も変わり目ですから、どこかしらに何かしら生じるのでしょう。春はうららかに迎えられる程、決して甘くはないのです。
 人が思う自分と、自分の思う自分。あまりにも懸隔がありすぎて一体わたしは何なのか、時々よく判らなくなる。照らし合わせて果たして価値があるのか猛省するところだが、こんな私でも必要として期待してくれている人がいるんだ、ということ。それだけで私は救われて、生きてゆけると、そう思う。期待をむけてくれるのは、心から嬉しく、ありがたいこと。私はその人達のために、ありのままでいることしか出来ないけれど。今にみててよ、越えてみせるから。ただ、内へ内へと籠ろうとしてる自分に怯えているだけ。何かに怯えながら日々を過ごすのはもうまっぴら。私には決して譲れない大切な気持ちと、たくさんの願いを抱えている。だからどうか、進ませてね。
 腫れ、ときどき胸騒ぎ。そんな時もあるけれど。私は元気。母もあれから無事に社会復帰しました、もう大丈夫。いまはスッと前を向いてる、4月のはじまり。いろいろな新しい空気を感じる。今年は激動な年になりそうだ。3ぶんのいち経過した時点で既に、いろいろなことが目紛しく変わろうとしている。もちろん今年に限らずいつだって何事も変わってゆくのだけれども。私もこのままじゃいられない。それが2010、ここから、進んでかなきゃいけない。しっかりと、たおやかに、進んでこう。
 季節の変わり目、春が来るのが待ち遠しい。睡眠の質を善くしようと、長年欲しかったけれどなかなか食指が伸びなかった蚊帳を先日いよいよ買いまして、至情のリラックス空間を手に入れた。今度は却って眠り過ぎて困っている。蚊帳を取り付けた日の最初の朝、泣きながら目を覚ました。どれだけリラックスを欲してたのかと我ながら呆れた。まあ、いつまでも蚊帳の中でじっとしてばかりいられないのだけど。いいですね、蚊帳って。
 晴れ、ときどき夢見る先に、幸あれと!