魂ありきで血が上る

 魂っていう存在を皆無にして、人体の構造とかぼんやり考えていると、どんなに日常性を帯びた出来事すらも、非日常性に染まって不思議なもんに思えてくる。いつだって私達は、血と肉と骨でできた船に魂を乗せて、淀んだ川や清流な川、さまざまの川の中をすれ違っていく魂を魂でぶつかり合いながら生きている、ってバカみたいに眠くて寒いのでこんなしょうもないことを考えて過ごしている現在にしても、そう。そうなんだよなあ。