170円で命を乗せる

 忙しさもだいぶ峠越えたと思ったら、もう12月か。時折ふっと放浪欲が出て振り切れかけることがあって、現在もそういうような。さすがにもう少しここを更新するべきだと最近思います。
 先日のこと、帰りのバスに乗っていたら軽くスリップを起こして歩道に行って危うく電柱に衝突しかけそうになって凄く驚いた。といえど私は最初は全然気つかなかったのだが。幸い乗客も少なく立っている人もいなかったし、多少のざわめきと若干の立往生だけで、特に事故もなく済んだんだけども、全く予想もしない出来事なのでなんにせよ吃驚。しかし最初全然気が付かなかった奴が言うのもあれだが、その後バスが動きだした後アナウンスが無いのにはさすがに疑問を感じた。といっても立往生したことへの謝罪とかそんなもんじゃなくて、ただどういう事でそうなったのか状況くらい説明してもいいんじゃないのかと(そもそも謝罪は本来「求める」もんじゃない)。なんかあんまり細かい事は言いたくはないんだけど、ただ無関心でいるというのもどうかと思う。これが俗に言う「事勿れ主義」なんだろうな。日本の独特の主義っていうのは私は大半において大嫌いだ。それが日本だよ、と言うのなら私は日本が大嫌いだ。そしてそんな日本で生活し、おそらく無意識にでも多少は日本っぽさを持った日本人の私がいる。生きてる限りはどうしようもなくそれにやり場のなさがある。問題は、それを抱えてどうするか。
 交通費170円、それで「少しの間命を預ける」ということをぼんやりと考える。私は免許を持ってないから、車の怖さを多分半分もわかってないと思うけど、ただ、雪道がえらい滑ることくらいは大体わかる。
 まあ、それでも幸い何もなかったからこういう細かい事をいちいち言えるのだし、生きてんだから気にかかるしものを思うよそりゃあ。それ以上でも以下でもなくて。