残響

 ライブの日が迫ってきている。歌詞を書くとこの場所とのバランスがイマイチ取れなくなることがよくわかる。
 ここ最近よく家の周りで夜な夜な野良猫同士の激しい闘争が繰り広げられており、尋常ではない唸り声で目を覚ましてしまう。勝手ながら壁越しで困惑する。今もそう。なんとかならないものか。闘争は終わっても唸り声はやけに頭の中にこびり付いて残響になるのだから厄介だ。生き物の声ってどうしてこうも簡単に頭の中にこびり付くことができるんだ。大事なことはすぐに忘れてしまうくせに。要は自分も生き物であるということか?。心外だ。
 どうも見る気が起きないがテレビをつけてみる。ブラウン管越しの朝の挨拶。今日もまた誰かは憂い誰かは喜ぶ。そういうものか。私は寝る。